以前の記事(ThinkPad s30が起動しなくなった!HDDのMBR修復)において、手持ちの全てのUSBメモリーが ThinkPad s30 ではUSBブート出来ないと報告しましたが、ある日偶然にBIOS画面を見ているとUSB-HDDとして認識しているUSBメモリーを発見しました。
Kingmax USB2.0 FlashDisk 16GB(上の青い物)
下は同メーカー同商品名で4GB(黒)、新規購入物だが、ブート出来ず!!
BIOSを起動後、Boot画面で確認 [Hard Drive]欄にUSBメモリーが表示されています。
これは試してみる価値があると思い早速トライ。結果
成功!!
FreeDos(Balder10.img) が立ち上がり、
2011/05/09追記
USBメモリー(Cドライブ)、内蔵HDD(Dドライブ)として見えてはいます(dirコマンド)が、ファイルとしては読み書きできません。勿論フロッピーディスク(Aドライブ)内は読めますのでツールも起動可能です。USB-FDDと同じ仕上げのようです。残念
ThinkPad S30いろいろ のサイトでは、
s30ではUSBメモリブートでよく紹介されている、HP USB Disk Storage Format Toolで作成したUSBメモリは使えません。
と紹介されています。
USBメモリー 「PicoDrive+」がBIOS、Boot画面で Remocable Devices(USB-FDD)として認識していますので、「HP Drive Key Boot Utility」でないとフォーマット認識出来ないのではないかと思います。
しかしUSBメモリー「Kingmax USB2.0 FlashDisk 16GB」はUSB-HDDとして認識しているので「HP USB Disk Storage Format Tool」でフォーマットして認識起動出来ました。
16GBで成功したことで気を良くし、昨日パソコン屋で安売りされていたKingmax 4GB(780円 16GBと同じシリーズと思われる)で試してみましたが、こちらは、USB-HDDとして認識しませんでした。発売時期(製造ロット)によって違うのか容量によって違うのかは判りません!!
では早速USBメモリーブートにトライしてみましょう。
下記のサイトを参考しました。ありがとうございます。
【私的】SYSLINUXでマルチブート(USBメモリー&ネットワーク)
1.USBメモリーは 「Kingmax USB2.0 FlashDisk 16GB」
2.PCのOSは 「Windows XP Pro sp3」でOK、Windows7環境では失敗しました。
3.必要なソフト
- HP USB Disk Storage Format Tool
ダウンロードサイト - SYSLINUX syslinux 4.04
ダウンロードサイト「kernel.org」 - FreeDos Balder10
Balder - Finnix
- USB メモリーのフォーマット
- 「HP USB Disk Storage Format Tool」を起動
- Device欄でUSB メモリー(E:)を選択 *ドライブの選択は注意する事!
- File system は Fat32を選択
- Volume label は適当に
- Startボタンを押してフォーマット開始
- 完了
-
- USBメモリへSYSLINUXのインストール
- コマンド プロンプトから操作するのでアクセスしやすい場所に展開。私の場合は、c:\syslinux
- USB メモリ(E:とする)に対して、MBR の書き換え(-m)、パーティションのアクティブ化(-a)、ブートローダ本体(ldlinux.sys)を ルートに書き込み。
- コマンドプロンプトを開く
C:\Documents and Settings\Administrator>cd c:\syslimux\win32
コマンドを打っても何も表示されませんが、USBメモリーのルートに ldlinux.sysが現れれば完了。
C:\syslinux\win32>syslinux -ma e:
-
- SYSLINUX関連の必要なファイルを導入
- ルート
ldlinux.sys 上記「SYSLINUXのインストール」で自動的にインストールされる
- syslinux ディレクトリーを作成し下記ファイルをコピーします。
chain.c32(c:\syslinux\com32\modules\chain.c32からコピー)
memdisk (c:\syslinux\memdisk\memdiskからコピー)
menu.c32 (c:\syslinux\com32\menu\menu.c32からコピー)
poweroff.com (c:\syslinux\modules\poweroff.comからコピー)
reboot.c32 (c:\syslinux\com32\modules\reboot.c32からコピー)
jp106.kbd
syslinux.cfg -- 後で作成 - bootdisk ディレクトリーを作成しブートするイメージファイルをここに入れる。
balder10.img
-
- ルート
- syslinux.cfg の作成
DEFAULT /syslinux/menu.c32
MENU TITLE SYSLINUX Boot Options Menu
PROMPT 0
KBDMAP /syslinux/jp106.kbd
MENU ROWS 14
MENU TABMSGROW 19
MENU CMDLINEROW 19
#LABEL FreeDOS
#KERNEL /syslinux/chain.c32
#APPEND freedos=/kernel.sys
LABEL FreeDOS-Balder
KERNEL /syslinux/memdisk
APPEND initrd=/bootdisk/balder10.img
LABEL Memtest86+
KERNEL /syslinux/memtest
LABEL poweroff
MENU LABEL * Poweroff *
KERNEL /syslinux/poweroff.com
LABEL reboot
MENU LABEL * Reboot *
KERNEL /syslinux/reboot.c32
5.検証
- FreeDos-Balderについては問題なし
USBメモリーがCドライブ、本体内蔵HDDがDドライブとして認識し読み書きできました。
Windowsのインストールなどこれで簡単にいけそうです。
2011/05/09追記
フロッピーイメージの読み込みは殆んどOKでした。 - Memtest86+もOK
- 他のフロッピーイメージの起動については折を見て検証します。
しかし起動の途中、Loading boot sector で停止してしまうフロッピーイメージが多いようです。
下記サイトで色々と検証されています。
ゆ~ぞ~の備忘録
2009-01-14[PC] あー
2009-04-19[PC] syslinux 解説のつもりがGRUBの糾弾に(苦笑
USBメモリーのHDD/FDDモード、SYSLINUXの挙動の違いが分かりやすく紹介されています。
これまでの謎が何となく解ったような気がします。しかしマダマダ奥は深い
その後の検証結果途中
ThinkPad s30でのUSBブートについては制約が非常に大きいようです。
- ブート出来る機種が限られる(当方で確認出来た物)
USB-FDD PicoDrive+(GREEN HOUSE)<-これは定番
A-DATA PD8(青色、1GB、8GBで確認、PicoDrive+と同等?)これは現在でも購入可能!
USB-HDD U-DRIVE 16GB(Kingmax) - USB内のFDDイメージ等は起動できるが、FDDイメージ起動後USB内のファイルへアクセスできない
- USBメモリーへMBRやPBRの書き込み方によっては起動できなくなる
今回も色々なフォーマットプログラムを試していたら、この記事のような方法ではUSBを起動できなくなってしまいました。
しかし、「RMPrepUSB」を使って再インストールしたらどんな場面でも起動できるようになりました。 - 「RMPrepUSB」は非常に強力なツールのようです。日本語化されていないのでチョット使いずらいですが、USBメモリーへの各種起動インストールを手軽に行え、かつ「QEMU」によりUSBブートのシュミレーション検証も簡単に行えました。(F11で起動)感謝!!
ちなみに現在のThinkPad s30 には、Windows2000とPuppy(Wary)Linuxが動作しています。